2023.11.17
【徒然革】
あの「ヌメ革」の数量限定色、
エイジングさせてみました
日常生活の役に立たない、
マニアックな革のうんちく知識を
気ままにつぶやく
「徒然革(つれづれがわ)」
つれづれなるままに日暮らし、
PCに向かひて、
心にうつりゆく革のよしなしごとを
そこはかとなく書きつくれば、
あやしうこそ革狂ほしけれ——
かつて「副店長」の肩書で、数々のマニアックな革のうんちくコラムを担当した古参スタッフが、日常生活の役に立たない、知るだけムダな革や鞄の小ネタを気まぐれにお届けします。
今回は、人気素材「ヌメ革」の2つの数量限定色を、山添自らサンプルでエイジングテスト。その育ち具合を、革フェチ目線でお届けします。お暇な時間に、あたたか~いだし汁を飲みながらどうぞご笑覧ください。
「ナチューラ」シリーズの2つの新色
1ヶ月間エイジングの結果は……
革製品で新色や限定色が登場するたび、エイジングの仕方が気になるのは革フェチの性(さが)というもの。11/2(木)に発売された、「ナチューラ」シリーズの数量限定色「トマト」「ブルーグリーン」の両カラーも、企画を聞いた時から気になっておりました。
……と、そこに都合良く舞い込んだのが、編集部からの「今度出る『ヌメ革』の数量限定色をサンプルで1ヶ月育ててくれませんか」の依頼。「しようがないなあ~」と、心密かにほくそ笑みながら育ててみたエイジングの模様を、いち早く皆さまに公開いたします。
うっすらとオイルを塗り、後ろポケットへ入れて1ヶ月間。
エイジングサンプルに選ばれたのは、「ナチューラ」シリーズで一番のロングセラー、そう元祖「Lファスナー」であります。ガンガン味出しをするならこれでしょ!ということで、遠慮なく(喜んで)使わせていただくことにしました。
今回の使用条件は、使い初めに薄~くオイルケア(「コロニル シュプリームクリームデラックス」)をした上で、どちらもボトムスの後ろポケットへ。ちなみに「トマト」色の方は財布として、「ブルーグリーン」色の方はパスケース兼カード入れとして使いました。もちろん、表裏で差が出にくいよう、ポケットに入れる時は毎回表裏を逆転。この条件で、愚直に1ヶ月間、使い続けました。
果たして、「トマト」と
「ブルーグリーン」のエイジングは……?
※左:新品、右:1ヶ月使用
さて、1ヶ月後。まずは目を引く、赤みのある芳醇なオレンジ色の「トマト」色から、未使用の状態と比べてみましょう。赤系は、使ってみないと味の出方が分かりにくいんですが……ふむ、「オイルヌメ革」よりエイジングが遅い「ヌメ革」ですが、1ヶ月使ってみると、少し色味が深まった感じに見えますね。ええ、「完熟トマト」って感じ(※個人の感想です)。
一方でつや感の方は、薄~くオイルを塗っておいた効果か、結構いい感じに出始めていますね。リンゴを軽く乾拭きしたみたいな感じ(※個人の感想です)? カードの形が革に出る「アタリ」も角が滑らかで、自分好みの雰囲気です。つや先行で、色味が後から深みを増してくるイメージですかね。個人的には、ザクロ色のような感じに赤味が熟してくるのかなと、大いに期待しています。
※左:新品、右:1ヶ月使用
それでは、小生だけが盛り上がってきたところで、「ブルーグリーン」色の方も比べてみましょうか。深い青色の中に鮮やかな緑色を含み、落ち着いた雰囲気を纏う「ブルーグリーン」。かっこいい色ですねえ。では、未使用のサンプルと比べてみると……ほう、元が渋い色なので写真だと分かりにくいかもしれませんが、こちらも若干、色が深まっている気がします。この調子で進めば、最終的には万年筆インクのブルーブラックみたいに知的な雰囲気になりそう(※個人の感想です)。
さて、つや感の方はどうでしょうね。こちらはオイルの効果もあって、結構いい感じに出ています。色が濃い分、より光沢感を感じやすいかもしれませんね。カードをたくさん入れていましたが、厚手の「ヌメ革」は「アタリ」の角が滑らかに出るので、ボコッとした印象にはなっていません。「アタリ」が苦手な方は、中身を減らすといいですよ。個人的には自分の使用感が出るので、「アタリ」が出るのは歓迎ですけどね(※個人の好みです)。
シリーズのバリエーションの中から気になるアイテムを選んで、特別なカラーを自分だけの味わいに育ててみませんか? 土屋鞄の中では比較的お手ごろな価格帯ですので、ギフトにもおすすめです。
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