2024.9.6
「鎌倉店」20年の歩み
JR横須賀線「鎌倉駅」より徒歩約8分の場所にある「鎌倉店」は、2004年に土屋鞄で初の路面店としてオープンしました。
元々お豆腐屋さんだった長屋づくりの古民家を改装。オープン当時は鎌倉にゆかりのある写真や絵画を展示するアートセッションの開催もしていました。
オープン当時の鎌倉店の様子
リニューアル前の鎌倉店内
アートセッション開催の様子
建物の老朽化に伴い、2012年に鎌倉店はリニューアルオープンをしました。
2004年のオープン以来、長い間お客さまに親しまれてきた鎌倉店は、木造建築ならではのあたたかみのある雰囲気を持ち、歴史と文化が薫る鎌倉の街に調和するようにデザインされています。
例えば、床は鎌倉時代に始まった禅宗寺院建築の様式を取り入れたタイル敷き。店内の壁は左官職人による漆喰で仕上げになっています。
ゆったり腰掛けていただけるソファなどの家具は、アンティークのものをセレクト。
2階の北窓から差し込む光は、革の色味や風合いを自然な状態で見せる大事な役割を果たしています。
いつの日も、お客さまを心地良く迎えられるように。鎌倉店ではゆっくりと時間が流れる中で、革のパートナー選びをお楽しみいただけます。
使い手からつくり手へ
時を超えた繋がり
20年前のオープン以来、鎌倉店はお客さまの日々の相棒になる革アイテムとの出会いを提供してきました。
大人向けの鞄に限らず、財布や小物、ランドセルと、その種類は多岐に渡ります。そんなお客さまの一人が、現在土屋鞄のスタッフとして働いています。
ーー土屋鞄を知ったきっかけを教えてください。
土屋鞄を知ったきっかけは、母が自宅に届いたDMを見たことからでした。当時、私が子どもの頃は、ランドセルの色は赤色と黒色が主流でしたが、私は茶色が欲しくて。
その頃はそういった色を販売しているブランドが少なかったのですが土屋鞄ではその色があると知り、母と一緒に鎌倉店に行きました。
三浦さんのランドセルのマグネット錠には、当時のブランド名の一部である「鞄工房」の文字が刻まれていました。
ーーお手元にご用意いただいたのは、三浦さんが当時使っていたランドセルです。今でも大切に保管されているなんて素敵ですね。
お手入れはあまりしていませんでしたが、親に買ってもらったものとして大切に使っていた記憶があります。小学校を卒業してからランドセルをリメイクすることも考えましたが、小学生の時に使っていた用具や毎年もらった健康診断の結果などをランドセルに入れて、小学校の思い出箱として保管しています。
ーー使い手だった三浦さんがつくり手の一人として土屋鞄に入社されて感じたギャップなどはありましたか?
ランドセルを背負っていた当時は職人さんのものづくりに対するこだわりをあまり深くは理解していなかったので、西新井工房店に足を運んで実際にランドセルをつくる職人さんを見たときは背筋がしゃんと伸びる思いがしました。
私が子どもの頃から変わっていないのは、お子さまの好きを大切にしているところだと思います。ご家族で一緒にランドセルを選ぶ時間に私も携われたときは、なんだか胸があたたかくなりましたね。
ーー最後にひとことお願いします。
実は、土屋鞄に入社した後の配属先に、私が子どもの頃にランドセル選びをした鎌倉店の当時の店長さんがいらっしゃったんです。そのときは驚きましたね。
いつか私も、ランドセル選びのお手伝いをしたお子さまと、大人に成長されてから再開できたら……そんな夢のようなことが実現したらうれしいですね。
関連する記事
BLOG
心をほぐす、鎌倉歩き
BLOG
OTONA RANDSEL ユーザーインタビュー