自然の情景や社会への眼差しから想像を広げ、丁寧につくり進めたテキスタイルデザインを特徴とする。衣服に始まり、インテリアへとデザインの幅を広げながら、日々のための長く続くものづくりを目指している。ブランド名は、フィンランド語で「minä」は「私」、「perhonen」は「ちょうちょ」を意味し、蝶の羽のように美しいデザインが無数に広がり、羽ばたいていってほしいという願いが込められている。
鮮やかな絵柄を贅沢に楽しむ、
3つのデイリーアイテム
着る人に優しく寄り添う服を、オリジナルのテキスタイルから一枚一枚丁寧に仕立てるブランド「ミナ ペルホネン 」。今年、土屋鞄のランドセルのためにオリジナルの絵を描いてくださったご縁から、おそろいの絵を使って、土屋鞄が制作した大人向けのアイテムもお届けできることになりました。
手描きならではの柔らかな筆致と、鮮やかな色使いを生かした絵柄を贅沢にあしらって。お気に入りの絵を持ち歩くように楽しんでほしい、3つの限定アイテムができあがりました。
絵に込めた思い
デザイナーの心が捉えた自然や暮らしの風景に、記憶のかけらとイマジネーションを加えて、情緒豊かに描かれるミナ ペルホネンの絵。今回は、「自由な創造力を大切にしてほしい」という大人にも通じる思いを込めて。空想の物語を紡ぎ出すように、愛らしい動物や花々を生き生きと描いてくださいました。日々手にするなかで、絵から広がる豊かな世界を、どうぞお楽しみください。
Lineup
製品ラインアップ
2way tote
2ウェイトート
丈夫なコットン素材で仕立てた、B4サイズのバッグ。たっぷりの収納力に、手提げ・肩掛けが選べる2way仕様。ロール状に丸めればコンパクトにもなり、サブバッグとしても。
roll pen case
ロールペンケース
お気に入りの筆記用具や趣味のアイテムを優しく包む、レザー仕立てのペンケース。柔かな手触りや、革ひもをくるくると巻くひと手間も楽しい、遊び心あふれるデザインに。
pouch set
ポーチセット
ノートPCを収納できるラージサイズから、アクセサリーやマスク入れにぴったりなスモールサイズまで。仕事でもプライベートでも活躍してくれる、3点セットのポーチ。
minä perhonen Interview
Designers
田中景子 − 皆川 明
3つの鮮やかな絵を描いてくださった「ミナ ペルホネン」のデザイナー・皆川明さんと田中景子さんのインタビューをお届けします。なぜ“自由な創造力を大切にしてほしい”というメッセージを込めたのか。どんなことを大切にして絵を描いたのかーー。限定アイテムと併せて、お二人のお話もお楽しみいただけたら幸いです。
子どもから大人まで、
使う人の毎日に寄り添えたなら
皆川
今回の3つの絵は、ランドセルを背負って学校に通う、子どもたちの毎日とその未来に思いをはせながら描かせてもらいました。
ただ、土屋鞄さんから大人向けの製品もつくりたいというお話があったとき、ランドセルの絵を親子で一緒に楽しんでいただけるアイテムをつくれるのなら、それはすてきなことだなと思いまして。子どもから大人まで、私たちの絵が皆さんの毎日に優しく寄り添えるのなら、とてもうれしい。そんな思いを伝え合い、土屋鞄さんが大人向けのアイテムもつくられることになりました。
田中
私はちょうど小学校1年生の娘がいるのですが、学校の授業参観に行くと、子どもの席の隣に座ることがあります。そのときにランドセルと同じ絵柄のペンケースを机の上に並べたら、きっと娘はくすくす笑って、喜んでくれるんじゃないかな。大人向けの製品の話を聞いたとき、私の頭の中には、そんな和やかな風景が浮かびました。
あと、娘を見ていると、学校生活って新しいことの連続で。わくわくすることや楽しいことがあれば、緊張したり不安を感じたり、そういうこともたくさんあるように思います。だから、学校でちょっと心細いとき、「私のランドセルは、お母さんとおそろいの柄なんだ」と思い出して、心のお守りのように感じてくれたら、どんな親御さんでもうれしいのではないでしょうか。
絵から膨らむ想像力と自由な心。
そういう豊かな感覚を楽しんでほしい
皆川
今回の絵は、子どもたちの自由な空想が入り込める、“余白のある絵”を描くことを大切にしました。
日々、心に留まったものから自由に空想を膨らませたり、目に見えないものを想像したり。人の成長には、そういうことも大事なんだよというメッセージを、私たちの絵から少しでも伝えられたら良いなと。理想を言えば、子どもたちが日々ランドセルの絵を見る中で、自由に物語を紡いで、ランドセルに思わず絵を描き足してしまう。そんなことをしたら親御さんに怒られるでしょうけど、本当はそういう絵であれば良いなと思っています。
僕自身、子どもの頃から想像を巡らす時間が好きで、いまも服の図案を描くときは、現実のものよりも空想のものを描くことの方が多いんです。物語の本を開けば、いつでもその空想的な世界に入っていけるように、想像力だけで別の世界へ飛んで行ける。あの豊かで自由な感じが好きなんだと思います。
想像力を巡らすというのは、何も子どもたちだけの特権ではなく、大人の私たちだってどんどん楽しんだら良い。私たちの絵を見たり、身につけていたりするときには想像力に包まれて、心の中はうんと自由でいられる。自分らしくいられる。そういう豊かな感覚を、大人の使い手の皆さんにも感じていただけたら良いですね。
大事にするのは、手から生まれる質感。
記憶に残る、愛されるデザインに
田中
私はいつも図案を描く上で、使う人の記憶の中にそっと根付くような、長く愛されるデザインにしたいと考えています。
最近は、デジタルの手法を使ってデザインされるものも増えていますが、私たちは「手から生まれる質感」というのをすごく大事にしています。だから、図案づくりも、一つひとつ自分の手を思うままに動かすところから始める。手で描くことで、絵に深みやあたたかさが生まれますし、その手触りのある感触は、使い手の記憶にしっかりと残っていくと思うんです。
今回、土屋鞄さんが手掛けてくださった大人向けの製品は、絵の原画が持つ鮮やかさや色の濃淡など、手描きならではの味わいをうまく表現し、それが魅力として感じられるように仕上げていただきました。お気に入りの絵を持ち歩くような感覚で、たくさんの大人の方にも楽しんでいただけたら、うれしいですね。
土屋鞄製造所×ミナ ペルホネン
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