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僕とわたしの手帳。

時間の過ごし方、物事に対する考え、好きなものーー。手帳は時間を把握する道具であり、その人らしさがにじみ出る存在です。だからこそ、もっとのびのびと使えたなら。
土屋鞄が共感する暮らしを手帳とともに送る方に、お話を伺いました。

手帳は生活に併走してくれる
心強いパートナー



「どうぞ」。玄関のチャイムを鳴らすと、エッセイストの柳沢小実さんがほがらかに迎えてくれました。廊下の先には、陽光がたっぷり注ぐリビングダイニング。食事をとる場所であり仕事場でもあるというテーブルの上には、手帳と文具が小山をつくっています。

柳沢さんは、28歳でエッセイストとしてデビューしました。以来、生活のコツや旅の楽しみ方を始め、身近な物事を等身大の文章でつづり続けています。

数年前からは執筆活動に加え、メーカーと商品開発を行うなど、幅広く活躍。ここ2~3年は時間が許せば台湾へ。仕事の合間をぬって、中国語や料理の教室に通ったり、新しく気になる店や展示に足を運んだり、さらには家族とボルダリングやキャンプを楽しんだり・・・。その日々の充実ぶりに、私たちと同じ24時間365日を過ごしているのだろうかと、驚かされるのです。

近ごろではスマートフォンなどで予定を管理する人も増えましたが、柳沢さんは手帳ひと筋。どうすれば、限りある時間をより楽しむことができるのでしょうか。

「毎日、しなければならないことや、したいことがたくさんあります。とくに仕事や家事など、日々の“To Do”って、頭で考えているだけだと膨大に感じますよね。それで家族や友人との時間や、興味のあることをあきらめるのは残念。でも、書き出してみると、案外これだけかと気持ちが落ち着くことも多いんですよ。だから私は手帳で、つねに自分の時間を俯瞰するようにしています」

手帳を見せていただくと、予定を始め、一週間の食事内容、気になる展示やお店、取り組んだスポーツ、会った人たちの趣味趣向など、生活のすべてが見渡せるようになっています。

「記憶することをすべて手帳にゆだねたの」と笑う柳沢さん。それはまるで日記帳。こまかく書き込まれた毎日の記録は、読み返すだけで過去の自分がすっかり思い出せるといいます。

「手帳は私の頭の中と言っても過言ではありません。日記帳はつけることを挫折してしまったけれど、いまのスタイルなら予定に肉付けしていく感覚だから、無理なく続けられるんです。もしも落としてしまったら、とっても恥ずかしいし、すごく困ると思う」

高校1年生から手帳をつけ始めて以来、選ぶのは一日の時間が縦軸に並んだバーチカルタイプ。あらかじめ刻まれた時間へ予定を落とし込んでいくことで、余白が見つけやすくなるのだとか。また、極力シンプルなデザインが心地良いそうです。

「基本的には遊びの道具ではないので、余計なものはそぎ落とされているほうが好ましいですね。その代わり、付箋やスタンプなど、文具で自由に楽しみます。中学時代から、海外の食品や雑貨を扱うスーパーマーケットでアメリカ製のステッカーを買ったり、外国へ旅するたびに現地の付箋を買い集めたり。名入れをしてもらって、カスタマイズすることもあります。手帳好きの前に、文具好きなんですよ」

気になる文具は買って、試してみることもライフワーク。手帳も同じ。定番があるわけではなく、新作が充実し始める11月ごろから売り場へ何度も足を運びます。納得いくまで下見をして、一冊に絞るのも楽しい時間なのだとか。

「あれこれ手にとって、見比べることも好きなんです。だって、自分の生活をゆだねるものですから。時間をかけて、じっくりと選びたい」

土屋鞄の手帳を
柳沢さんに使っていただきました



「40歳を迎えて、より質やデザイン性のいいものを選びたいと思うようになった」と続ける柳沢さん。

「全部が完璧である必要はないんです。ひとついいものを持っていると、自信がつくでしょう。誰に見られても、いいねって言ってもらえるような、自分の軸になる存在を見つけられたらと思っています」

とくに職業柄、手帳が人目にふれる機会は多いのだとか。そこで、土屋鞄の「トーンオイルヌメ マルチポケットバイブル手帳」を試していただくことに。しっとりとした手触りの、表情豊かな革が自慢の手帳カバーです。ぱちんとスナップボタンを開くと、豊かな革の香りがふわり。

「箱を開けた瞬間、やさしい香りに心をつかまれました。ふっくらとした、育てるよろこびのある革ですね。夫が革アイテムのお手入れを定期的にしているので、一緒にお手入れをする日も楽しみです」

柳沢さんがおすすめする使い方は、家庭や職場でTo Doリストを書き出すための置き手帳。見開き一週間のリフィルを活用すると、スペースもデザインもちょうどいいといいます。

「日付と箇条書き用の“・”だけというシンプルなデザインなので、やるべきことを羅列しやすいと思います。リフィルは書くときにカバーから外せば、リングが手にあたるストレスもないですね。使い終わったページをはずしたり、必要なページだけ入れておけば、さらにすっきり使うことができるのもシステム手帳のいいところ」

自由でフラットな1ページに、今日も柳沢さんは、ペンを走らせます。予定も、好きなものも、気になることも、ぎゅっと詰め込んで。柳沢さんにとって手帳は、人生を併走する心強い存在のようです。



柳沢小実さん
エッセイスト。東京都出身。高校時代から手帳を自作し始める。新聞や雑誌などの連載や書籍執筆のかたわら、台湾好きが高じて中国語の勉強も欠かさない。『きちんとが続く週末家事』(大和書房)、『わたしの好きな台北案内』(マイナビ)ほか、著書多数。
柳沢さんのInstagramはこちら

トーンオイルヌメ
マルチポケットバイブル手帳

詳細ページはこちら



僕とわたしの手帳。