つくりの秘密

− ディアリオ −

日記のように、日々の時間を自由に刻んで、
自分らしさと愛着を深めてほしい。
そんな思いから生まれた、「ディアリオ」シリーズ。

今回は、シンプルなデザインの中に隠された
こだわりのディテールを紐解き、
そのつくりの秘密をご紹介します。

「素」×「密」が生み出す、
ナチュラルで上品なフォルム

自然な表情をそのままに生かした、大きな革の「素」。シャープな切り目やハンドルの付け根、細やかなステッチなど仕上げの技が集まる、上部の「密」。置いたときも 、持ったときも、どこか品の漂う独特のフォルムは、この「素」と「密」をバランス良く組み合わせることから生まれています。

リズム良く刻まれる、
生成り色のステッチ

一針ひと針、丁寧に縫われ、ほんのりとあたたかみを感じさせるステッチ。切り目に沿って浮かび上がる直線的なラインと、生成り色のアクセントが、革の豊かな表情を引き立てます。

どこまでも革を使った仕立て

なめらかで張りのある革をたっぷりと味わってほしいから。ステッチや補強部分をのぞき、できる限り革素材のみで仕立てています。底面には底鋲の代わりに厚手の革を装着し、汚れにくいよう工夫。見ても触れても、どこまでも革でつくられた鞄です。

「ものを入れて楽しむ」
鞄の機能に素直なかたち

荷物をザクザク入れて、持ち運ぶ。そんな鞄本来の機能をダイレクトに、心地良く楽しめるように。留め具のないオープンな口元は中が見やすく、出し入れスムーズ。使い方や入れるものによって、革の表情もしなやかに変化します。


それぞれの鞄に込めた、
細やかなディテール
一枚革仕立ての贅沢さを心行くまで味わえる、おおらかさが自慢のトート&ショルダーバッグ。革と革を重ねて縫い合わせるサイドのつくりや、表側に底面の縫い目を見せない仕立てを取り入れることで、ふっくらとした立体的なフォルムに。肩に掛ければ、なめらかな革に包まれるような、 心地良いフィット感を堪能できます。
ハンドルを持つと、バッグの口元が自然と閉まる巾着型。2つのポケットを縫い合わせたような、遊び心のあるかたち。そんな特徴的なつくりは、職人が一つひとつ、革の厚みや張りを調整しながら仕立てることで完成します。ショルダーを通す穴も、細やかなステッチでしっかり補強。使っていても革が伸びにくい強度とデザイン性を両立させました。
2つのトートバッグは、マチの部分をM字形の設計に。革と革を内向きに接ぎ、鋭角に折ったコーナーの端をロウ引きした丈夫な麻糸でかがります。熟練の手技が求められる「かがりステッチ」を用いることで、使い込んでも四角いフォルムをキープ。肩に掛けたときや手に持ったときには、すっきりと洗練された印象を与えます。