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TIME FOR LEATHER CARE

革のお手入れ時間

Vol.2
CORDOVAN

「革の種類によって、お手入れ方法は違うものなの?」ーーそんな疑問にお応えして、土屋鞄のシリーズごとに革の魅力とお手入れポイントを連載でご紹介します。

ブラッシングやオイルケアなど、どんな革でも基本のお手入れは大きく変わりません。ただ革の特徴や製品の仕立てに合わせてケアができると、不思議と使い心地も愛着もぐんと深まるもの。

今回は、高級感あふれる美しい光沢が魅力の「コードバン」シリーズ。愛用のアイテムと一緒に、お手入れのひとときを過ごしませんか。



1.「コードバン」とは


緻密できめ細かな革肌と美しい光沢から、「革のダイヤモンド」とも称される高級な革。その原皮は、農耕馬の臀部からわずかな量しか採ることができず、タンナーの高度な技術も求められるため、非常に希少な革として知られています。

土屋鞄で採用しているのは、染料で着色し、ワックスで丹念に仕上げた「水染めコードバン」。染め革ならではの奥行きのある色の濃淡と、透明感あふれる風合いが大きな魅力です。

使い始めは静かで落ち着いた印象ですが、使い込むにつれて、宝石のような輝きを放つ、美しい光沢を纏います。

2. お手入れのポイント

では、「コードバン」の特徴に合わせたお手入れをしていきましょう。

オイルを十分に含んでいる製品のため、使い始めから数ヶ月のうちは、特にお手入れは必要ありません。革の表面にカサつきを感じたり、汚れが気になり始めたら、こちらのお手入れを試してみてください。


お手入れを始める前に

中身を全て取り出す

財布の中に紙幣やカードなどが入っている状態は、革に負荷がかかっています。ケアをする時は中身を全て取り出し、革をリラックスした状態にしてあげましょう。


Point.1

汚れを落とし、きれいな状態にする
(クリーニング)

まずは、「コロニル レザーソープ」を使って、表面の汚れを落とすクリーニングから始めましょう。きれいなクロスにマシュマロほどの量のムースを取ったら、財布全体に満遍なく乗せていきます。きめが細かく、水分が染み込みやすい革のため、ここでは手早くやるのがポイントです。

特に汚れやすい四隅や折り目の部分には、しっかりとソープをつけながら、優しくなでるように拭き取ってください。

光沢感が強いために、塗り広げたとき一時的に表面が曇ってしまった場合は、しっかりと拭き上げていただければ大丈夫です。レザーソープは汚れを落とすだけでなく、革本来の風合いをよみがえらせ、程よく引き締めてくれる効果もあります。

Point.2

潤いと栄養を補充する
(オイルケア)

クリーニングの次は、革に潤いと栄養を与える「オイルケア」をしましょう。オイルを加えてあげることは、傷みや汚れを緩和することにもつながります。

財布など小物の場合、クロス、または指に直接オイルを取って、塗り込んでいくのがおすすめです。クロスを使うときは、先のクリーニングの際に使用していないきれいな面、または別のクロスを使ってください。指の場合は、革肌の状態が触感でも確認しやすく、体温でオイルがなじみやすくなるという利点があります。

一度に塗るオイルの量は、米粒程度で十分です。少しずつ、さっさっとリズミカルに全体へ塗り込んでいきます。革の特性上、するすると滑りが良く伸びも良いですが、革の状態によっては、オイルが染み込みにくい場合もあります。

ポイントは少しずつ、薄く塗り込んでいくことです。クリーニングのときと同様、財布の四隅や折り目の部分は、念入りに行いましょう。

Point.3

透明感のあるつやを深める
(乾拭き)

最後は乾拭きです。オイルを塗り込んだ後、30分程度時間を置いて、表面のペタペタとした状態が乾いたら、きれいなクロスで優しく拭き上げてください。

コードバンは、この“乾拭き”がとても大切。拭き上げることで表面が磨かれ、なめらかな光沢が増していきます。

3. 愛用時間とエイジング

一緒に過ごす時間とともに少しずつつやめき、深みと気品を増していくコードバン。自分だけの表情に変わっていく、その豊かな過程を味わいながら、エイジングの魅力も堪能してみませんか。



美しい光沢と風合いに魅了される
「コードバン」シリーズ。
革の特徴に合ったお手入れで、
長く愛着を持って使っていただけますように。



美しい光沢と風合いに魅了される「コードバン」シリーズ。
革の特徴に合ったお手入れで、長く愛着を持って使っていただけますように。