「運ぶ」を楽しむ vol.04 水切り石を運ぶ

普段、鞄づくりに真摯に向き合っている職人が
自分だけの「“ ”を持ち運ぶ鞄」を考えてみました。
日々磨き続けている技術や知識を生かし、
土屋鞄の職人ならではの「遊び心」をお届けします。

水切り石を運ぶ

散策中、川辺で遊ぶ子どもたちの背中に、自分の記憶が重なって。
あの頃のように石を集めて、今だからこそできる楽しみ方をしたい。
そんな思いから、職人・難波は水切り石を運ぶ鞄をつくりました。

底面の張り込み

ディアリオ」 シリーズの製品と同じように、底面は複数の革のパーツを張り込んでつくっています。 このとき、革をねじってしまったり強く引っ張ったりしてしまうと、たわみができてしまうんです。 出来上がったときの鞄の佇まいを想像しながら、力加減を調整しました。

絞り加工

「ヌメ革」に水分を含ませ、伸ばしながら立体的に成形する、「絞り加工」を用いました。 「ヌメ革」に水分を含ませると、可塑性(固体に力を加えて変形させた後、その力を取り除いても、形を保ち続ける性質)が高まるので、絞り加工がしやすくなるんです。 今回は、木型を使用して、そこに革をはめ込むようにして立体に成形しています。 木型はオリジナルで制作し、革に傷が付かないようにやすりをかけました。

防水レザーを採用

メイン素材には、 「OTONA RANDSEL 003」 にも使われている「防水スムースレザー」を採用しました。防水剤を繊維の隅々にまで浸透させているので、 革の表情や質感を保ちつつ、防水性を発揮します。

また内装には、保冷バッグ用のポリエステル素材を。 ファスナーには、水の染み込まない止水ファスナーを、それぞれ使いました。 内側からの水漏れを防ぎ、安心して雪だるまを持ち帰ることができます。

制作した職人

難波 景(なんば けい)

2013年入社。ランドセルの製造を5年受け持った後、大人向け鞄を担当。 軽井澤工房の設立にも携わる。好きな作業工程は、製品が形になってきた最後の縫製作業なんだとか。