では、「オイルバフドレザー」の特徴に合わせたお手入れをしていきましょう。
※油脂分をたっぷりと含んでいる革のため、ご購入から半年〜1年くらいまで、オイルケアを急ぐ必要はありません。表面にカサつきを感じたり、汚れが気になり始めたりしたら、お手入れを試してみてください。
TIME FOR LEATHER CARE
革のお手入れ時間
Vol.4
ORIGIN OILNUME
「革の種類によって、お手入れ方法は違うものなの?」ーーそんな疑問にお応えして、土屋鞄のシリーズごとに革の魅力とお手入れポイントを連載でご紹介します。
ブラッシングやオイルケアなど、どんな革でも基本のお手入れは大きく変わりません。ただ革の特徴や製品の仕立てに合わせてケアができると、不思議と使い心地も愛着もぐんと深まるもの。
今回は、「オリジンオイルヌメ」シリーズのメイン素材で、革本来の素朴な表情と優しい肌触りを持ちつつ、どこか野性味のある力強さも宿す「オイルバフドレザー」のお手入れ方法をご案内します。愛用のアイテムと一緒に、お手入れのひとときを過ごしませんか。
1.「オイルバフドレザー」とは
2. お手入れのポイント
では、「オイルバフドレザー」の特徴に合わせたお手入れをしていきましょう。
※油脂分をたっぷりと含んでいる革のため、ご購入から半年〜1年くらいまで、オイルケアを急ぐ必要はありません。表面にカサつきを感じたり、汚れが気になり始めたりしたら、お手入れを試してみてください。
<用意するもの>
・コロニル シュプリームプロテクトスプレー
・コロニル レザーソープ
・クラフトテープ
・ポリッシングクロス
・馬毛ブラシ
愛用品の中に入っている荷物を全て出す
鞄や小物の中に物が入っている状態は、その重みで負荷がかかっています。ケアをする時には中身を全て出し、リラックスした状態にしてあげましょう。本来の形に整えることを意識する
革製品は使っているうちに少しフォルムが変わったり、シワや折り目、アタリなどの癖が出てきたりするものです。そのため、お手入れをする時には鞄の中に手を入れながら、本来の形に戻すことを意識してみてください。洗濯物を干す際、シワを伸ばして干すときれいに乾くのと同じように、形が整ってきます。Point.1
内装(スエード素材)をきれいにする
最初は、鞄の内側からきれいにしていきましょう。「オリジンオイルヌメ」シリーズの内装は柔らかい豚革を起毛させたピッグスエードを使用しているため、オイルなどを塗ることはできません。
そこでおすすめするのは、「クラフトテープ」を使った方法です。指先に巻けるぐらいの長さにテープを切ったら、指に巻きつけて、ペタペタと埃や汚れを取っていきます。ご家庭にあるテープを使って簡単にできるのが良いところです。粘着性が強いものはスエードの表面を傷めてしまう可能性があるため、程よい粘着力の「クラフトテープ」をおすすめします。
そこでおすすめするのは、「クラフトテープ」を使った方法です。指先に巻けるぐらいの長さにテープを切ったら、指に巻きつけて、ペタペタと埃や汚れを取っていきます。ご家庭にあるテープを使って簡単にできるのが良いところです。粘着性が強いものはスエードの表面を傷めてしまう可能性があるため、程よい粘着力の「クラフトテープ」をおすすめします。
Point.2
表情豊かな風合いを保つ
(ブラッシング)
続いては、表面のブラッシングです。「オイルバフドレザー」は表面を起毛調にした革のため、毛足の間に微細な埃や汚れが入りやすく、それを取り除くためのブラッシングは欠かせません。
ブラシは、程よいコシと柔らかさのある馬毛タイプがおすすめ。鞄の中に手を入れ、ブラシを掛ける面を起こしながらブラッシングしていきます。ついつい手に力が入りがちですが、「優しくなでるように」を心掛けて。ブラシの動かし方は横でも縦でも大丈夫ですが、掛ける向きをそろえた方が良いでしょう。
シワが寄ったところやステッチの周囲、ハンドルの付け根など、埃が特に溜まりやすいところは、特に丁寧にブラッシングしてあげてください。
ブラシは、程よいコシと柔らかさのある馬毛タイプがおすすめ。鞄の中に手を入れ、ブラシを掛ける面を起こしながらブラッシングしていきます。ついつい手に力が入りがちですが、「優しくなでるように」を心掛けて。ブラシの動かし方は横でも縦でも大丈夫ですが、掛ける向きをそろえた方が良いでしょう。
シワが寄ったところやステッチの周囲、ハンドルの付け根など、埃が特に溜まりやすいところは、特に丁寧にブラッシングしてあげてください。
Point.3
革を引き締めながら、柔らかさを増す
(クリーニング&栄養補充)
ブラッシングが済んだら、鞄に染み込んだ皮脂や汗などの日常の汚れを取り除き、清潔な状態にする「クリーニング」と、革に栄養と潤いを与える「オイルケア」をしましょう。人の肌でも、洗顔をしてさっぱりした後にはクリームで保湿をするように、革にも同じケアをしてあげます。
まずはクリーニングから。ここでは、「コロニル レザーソープ」を使います。きれいな「ポリッシングクロス」にムース状のソープを取ったら、鞄全体に乗せていきます。ムース状のため、一定時間、革の表面に残っていても水染みにはならないのでご安心を。ここでもゴシゴシではなく、優しくなでるように拭き取ってください。
特に汚れやすい底の四隅や、汗が染みて黒ずみやすいハンドルは入念に。外せる金具は外して、シワを伸ばしながらきれいにしましょう。クリーニングを終えると、洗顔した後のように、さっぱりと軽やかに。汚れが落ちて、革が程よく引き締まります。
まずはクリーニングから。ここでは、「コロニル レザーソープ」を使います。きれいな「ポリッシングクロス」にムース状のソープを取ったら、鞄全体に乗せていきます。ムース状のため、一定時間、革の表面に残っていても水染みにはならないのでご安心を。ここでもゴシゴシではなく、優しくなでるように拭き取ってください。
特に汚れやすい底の四隅や、汗が染みて黒ずんできやすいハンドルは入念に。外せる金具は外して、シワを伸ばしながらきれいにしましょう。クリーニングを終えると、洗顔した後のように、さっぱりと軽やかに。汚れが落ちて、革が程よく引き締まります。
続けて、革に栄養を補充します。起毛調の「オイルバフドレザー」には、スプレータイプの「コロニル シュプリームプロテクトスプレー」が使いやすくておすすめです。鞄などの広い面には、アルファベットの“Z”を描くようにして全体に満遍なく噴霧してください。
スプレーの成分が革全体に行き渡ったら、ブラッシングしてオイルをしっかりなじませてください。最後は、きれいなクロスで乾拭きをして仕上げます。余分なオイルを取り除き、磨き効果でほんのりとつやが出て、柔らかな風合いに。さらに「コロニル 防水スプレーウォーターストップ」も掛けてあげると、より安心です。
続けて、革に栄養を補充します。起毛調の「オイルバフドレザー」には、スプレータイプの「コロニル シュプリームプロテクトスプレー」が使いやすくておすすめです。鞄などの広い面には、アルファベットの“Z”を描くようにして全体に満遍なく噴霧してください。
スプレーの成分が革全体に行き渡ったら、ブラッシングしてオイルをしっかりなじませてください。最後は、きれいなクロスで乾拭きをして仕上げます。余分なオイルを取り除き、磨き効果でほんのりとつやが出て、柔らかな風合いに。さらに「コロニル 防水スプレーウォーターストップ」も掛けてあげると、より安心です。
3. 愛用時間とエイジング
土屋鞄で採用している革の中でも、エイジングの変化の大きさでは屈指といえるのが「オイルバフドレザー」です。銀面を細かな起毛調に仕上げているため、使い始めはマットな風合いになっていますが、使い込んでいくにつれて色味が深まり、起毛がならされて、なめらかで奥行きのある光沢を纏った味わい深い風合いに変わっていきます。張りのある革の質感も徐々に柔らかくなじんで、くったりとした表情に。長く愛用しながら、さまざまなエイジングをお楽しみいただける革です。
A.お好みでご使用いただけます。起毛調の「オイルバフドレザー」は水分を吸いやすいため、クリーム状の「コロニル シュプリームクリームデラックス」を使うと伸びが悪く、ムラができやすくなり、塗るのにやや労力が必要です。鞄などの広い面では時間がかかりますので、お好みでご使用ください。塗るのにやや手間がかかりますが、その一方で、スプレータイプのものよりエイジングは進みやすくなります。
「コロニル シュプリームクリームデラックス」を塗る場合は、一度に一円玉ぐらいの量をクロスに取り、一ヶ所に染み込みすぎないよう、鞄全体に手早く塗り広げます。角や折り目、シワが寄る部分など、傷みやすいところは特に念入りに。シボの間やステッチの周辺にはオイルが白く溜まりやすいので、ブラシで散らせましょう。最後は「コロニル シュプリームプロテクトスプレー」と同様に、ブラッシングしてオイルをしっかりなじませ、きれいなクロスで乾拭きをして仕上げてください。
A.市販されている、起毛革用の汚れ落とし消しゴムをご使用ください。土屋鞄オリジナルの「皮革用クリーナー」はご使用いただけませんので、あらかじめご了承お願いいたします。
A.他の革製品と同じように、通気性の良いところで保管してください。夏場・冬場は、冷暖房などによる急激な温度変化により、表面に白い油脂の粉が浮き出ることがありますが、指や柔らかい布で革に擦り込むと、元の状態に戻ります。